5/4と5/8のイベントに申し込みました。金剛星祭様にも申し込ませていただく予定です、よろしくおねがいいたします。
5/4はES21スペース、5/8の大阪は忍スペです。
一休とモン太と鷹で、鷹→モン+仲良し一モン、一休とモン太が一緒に出かけようとしたら鷹がなんかついてきたよ雨にも降られたよ妄想の更に続きを文章で書きました。もう、これでおしまいです。
こんな感じで3人仲良く(?)しててほしい~。
でも、鉄馬先輩が現れたら、雷門はもう色めき立ってそっち行っちゃうけどね!
私の中では雷門ランキング 鉄馬>本庄さん>一休>鷹 です鷹ごめん。
桜庭は、桜庭の好敵手は進のイメージが強くて、桜庭ごめん。
**************************************************
皮肉かと思うことに、男三人でカフェに飛び込んだ直後から天気は快方に向かい始めた。
「まあ、なんか食おうぜ」と一休はメニューを広げて一瞥し、「ほい」とモン太に渡す。
「もう決めたんすか」
「ハラ減ってねえもん」
「鷹、何にするー?」
顔を寄せ合って、こ洒落た手作り風の、写真入りメニューを矯めつ眇めつ。
「しかし場違いなトコ入っちまったな…」
一休は窓辺や戸口にあしらわれたレトロモダンにして女子向けのカーテンにビビっている。居心地が悪そうだ。腰を落ち着けようにも、座っているのがワインレッドのソファなのだから、もうどうしようもない感じである。
「そうっスね。オレは鈴音とセナとまもりさんと栗田先輩と、集団でならこういう女の子の多い店、来た事あるけどなあ」
「僕も花梨と大和となら。あと姉さんの誕生日に付き合わされた時にも、こういうとこ来たっけ」
自慢か。自慢なのかおまえら。
一休は、蚊が鳴くよりも細く呪詛を呟いた。後輩二人は気付かずにキャッキャとメニューを眺めている。
鷹は、飲めて甘くなければ何でもいい考えだ。外で食う飯には、はなから期待も失望もしていない。
しかし雷門の好みと、近くに寄せられたくるくるよく変わる表情には、なんとなくかなり非常に興味があるのだった。
「ご注文は、お決まりでしたか」
とてもおしゃれでかわいらしい女性店員がやってきた。一休のテンションがデンジャラスになる。
「ブレンドを」
言ってみる。
「ブラックで」
「はい、ブレンドをブラックで」
普通にうけたまわる女性店員。一休の出番は終わった。テンションがするすると下がる。
「オレは、この、バナナサンデーください」
元気に言う雷門太郎。大学生のはずなのだが、すぐ横から見下ろしているともっと幼く見えてしまう。それって何、一言で言うとかわいいっていうか、だってカワイイじゃないかバナナって君そうかいそうかいいくらでも食べてくれよ。
割り勘なのだが、なんだか微笑ましい気持ちが暴走しかける鷹である。
「はい、バナナサンデーひとつですね」
100点満点の笑顔でこちらも承り、店員さんは鷹を見る。注文を催促しているのである。
「ええと」
普段ならコーヒーか紅茶だ、ちょっと冒険してロイヤルミルクティーもありだ。
しかし、なんとなく、
「僕もバナナサンデーで」
隣の雷門の雰囲気からして、すごくおいしそうな気がしたので。
「かしこまりました」
注文を復唱してから、店員は去った。
「バナンサンデーね。」
一休はどこか白い目だ。
「一休先輩は、甘いのダメっすか?」
「ダメじゃねえけど、外ではあんま食わねえかなあ」
「鷹は」
雷門が鷹を見上げる。
「甘いの好きか?」
元気な笑顔だ。釣られて口の端が上がる。
「ものによる」
答えて、冷えた水を口に運んだ。
「うま~~い」
シナモンがちょっぴり効いたチョコクリームとバナナとこんがりまだ熱いトッピングの薄々クッキー、同時にさくっと頬張って笑み崩れる雷門を見て、やっぱり同じの頼んでヨカッタなあと鷹は思う。
「おいしいね」
「うまいよな」
と、こう、交わすことができるからだ。
じわじわとくすぐったい。幸せである。甘くて冷たくておいしいのもあるが、雷門がこちらを向いた瞬間だけ味が消える感覚だ。何だかわからないがふわふわとする。
「ふーん」
と、何故か一休は、ちょっと面白くなさそうだ。コーヒーが苦いのかもしれない。黙々と飲んでいらっしゃる。
「一休先輩も、一口どうっスか」
とモン太は自分のグラスから、綺麗でおいしそうなところを一匙すくって差し出した。
ん!と一休は目で笑い、差し出されたそれをぱくっとやる。
「うめ」
「ホラねー」
モン太は無邪気なのだ。
そして一休は男子校出身で有名人でイジられ役で色々可愛がられていたので、野郎同志の接触にかなり無頓着だ。
わかってはいるのだが。
「あーあ、一休先輩、クリームついちゃってるっスよ」
「お前こそキタネー」
言いながら、紙ナプキンで互いの口元を拭きっこしている。
鷹は胸の内で、それでも蚊が鳴くよりも細い声で、われ知らずの呪詛をぶつぶつと唱え始めていた。
**************************************************