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2012/01/21 (Sat)
「●苔系」
Comments(0) | ES21:双子

続きに阿→雲SSです。
片想いブラコンいいよいいよ~。

阿含のあの「女はいるけど彼女はいない」って設定は何なんでしょうね!本命童貞丸出しですよね。
あの設定一行だけで「どんだけブラコンなんだよ!」ってところまで思考が飛びます。

雲「昨日偶然見たんだけど、彼女泣かせてただろ(怒)」
阿「あ゛?彼女じゃねえよ(努)」
雲「こないだ腕組んで歩いてたじゃないか」
阿「あいつとは遊びで付き合ってるとかじゃねーよ」
雲「…そうか、昨日あの子が泣いてた理由はなんとなくわかった」
阿「落とすまでは楽しーんだけど、後が面倒だよな女は」
雲「遊ぶのはいいが、人を傷付けるのは、よくない」
阿「…俺だって色々傷ついてんだよ…」

どんだけブラコンなんだよ!!
どんだけブラコンなんだよ!
ブラザーにコンプレックスがバーニングしてハートはブロークンだよ!!

でも 阿まも もいいなーと思うので、世界大会でまも姐に「ん?」ってなる阿含さんとか、大学入って「この女とは遊べない」って思える女に初めて出会ったと気付く阿含さんとか、でも姐とヒル魔の間の絆が見えるから恋愛対象には入れないようにする阿含さんとか、超萌えたりもします。
ていうか金剛兄弟でヒルまも話してほしいです。
二人で「あの二人は結局くっつくのかくっつかんのか」「不幸になれ!」「ヒル魔ってヘタレ?」「絶対そう!」「童貞?」「絶対そう!!」とか言ってたら超萌えます。
まも姐に「阿含くんて雲水くんのことすごく大事にしてるよね(女神スマイル)」って言われて、例の図星をつかれた時の真顔を披露しつつ「あ゛・・・?」ってなってほしいです。

はい最終的にどうしてもブラコンの話になるのはもうしょうがないです。










苔系
************************


むかむかした気分で帰寮した。朝方、別れ際の女性に泣かれたのである。阿含は舌打ちを繰り返す。罪悪感ゆえではない。
「勘違いしてんじゃねえぞ…顔だけが取り柄の癖にぶっさいくに喚きゃあがって雌豚が雌豚が雌豚が」
一度寝た女の悪口を兄の前でこぼすと、汚物を見るまなざしを向けられるので、歩いている内にありったけ吐き出しておく。
「やっぱ大事なのは引き際なんだっつの。引き際を知らねえ女はゲロ以下だな」
最悪な気分で1080段を登り切る頃には、正午に近い日の高さだった。
目に痛い山吹色の道着と何人か擦れ違うが、むろん誰も話しかけてはこない。
学生寮の門戸をくぐり、木造の階段を二段飛ばしであがる。
「ただいま」
「おかえり」
畳んだ布団の上に胡坐をかいた兄が、読んでいた雑誌から目を上げて阿含を見た。
「日曜なのに、早いな」
「あれ、練習は?」
「午後から」
「何読んでんの」
兄の膝から雑誌を奪う。
「……株とか興味あんの……」
「別に。時事問題の記事見ようと思っただけだ」
硬い。硬いよ兄貴。
阿含は兄の正面に座りこみ、スーツ姿の外人が微笑む表紙の本を数枚めくってから横へ投げ捨てた。伸びをしながら、
「あ゛ー。だりーな、寝なおすかな」
「阿含」
「あによ」
ぐ、と襟首を掴まれた。そして接近してくる坊主頭。
「え、なになになに」
胸元に鼻が触れんばかりの距離まで、兄は顔を寄せてきた。美しい線をした鼻梁が、眼下でひくひくと動く。
「おまえ今日、いい匂いがする」
「あ゛?」
反射で坊主頭をざりざりと撫でてから、撫でた左手の袖口を自分でも嗅いだ。
「あ゛ー」
あの女の香水だ。
そうだ、匂いは悪くなかった、いいシプレだと俺も思ったんだ。
「香水か」
「あ゛ー」
「ふうん」
兄の吐息が胸に暖かい。伏せた瞼の縁に並んだ睫毛を感慨深く眺める。彫りの深い顔立ちの兄は自分と同じく、遠目だと目立たないが、至近で観察するとけっこう睫毛がながい。久しぶりに見た。
くるりと兄の眼が阿含を求めて上を向く。
「こんな匂いなら悪くないな。なんの匂いなんだ」
「…苔系?」
「こけ?ふうん」
納得いかなさそうに眉を寄せる様が、幼い。
その瞳に映る自分の顔まではっきり見える。胸の内側が尋常じゃなく痒くなってきた。ばれないように唾を飲む。心臓が兄の名を絶叫している。
もう、どうしようもない。香水の名など聞いていない。
なんとしてでも、あの豚のような女にもう一度会わねばならなくなった。

*********************終***











ひどい阿含ですみません…!
お兄ちゃんに間近でクンクンしてもらえるアイテムのためならどんな犠牲もいとわない阿含が書きたかったです。うんちくと一緒にプレゼントして、笑顔を見せてもらえる かもしれない という可能性のためなら、炎の中に生腕つっこみかねない阿含が脳内で華麗に茹であがりました。



 

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