下でしゃあしゃあとセナ語りしてますが部屋は阿雲同人にかなりの勢いで侵略されています。ありがとう、ありがとう。
東京・大阪とプチオンリーおつかれさまでした!ありがとうございました!とここで言ってみるよ!!
私も5/3には某プチオンリーに参加してて、そっちでもすごくギラギラしてたのですが、何しろ阿雲ははまって日がない(2月13日に転がり落ちた)ので、すごくすごく欲しくて読みたくてですね。
全部一冊ずつ下さい、をほぼ全阿雲スペースで言い放っていた。・・・。お金が足りなくなって自スペースの売上を回収するために何度東2と東5を往復したことかだよ。ばかだよ。兄バカだよ。雲水バカになっちまったんだよ。
あと大きいイベントでしか会えない友達と再開して、今更アイシの阿雲がすごく好きなんだよー!と言ったら、前描いてたって言われて見せてあああぁあああってなった へへ・・・
そんなわけでイベントからこっち、毎日戦利品にテンションあげあげにされています。
もうパラレルでもショタでもいいよいいよ雲水ならいいよいいよ
阿雲いいなあ~。ありがとうございますごちそうさまです。
そんなテンションのあがるままに書いた、意味不明かもしれない下ネタ阿雲SSというか、妄想だだもれ文章を続きに置いていきます。
ゴクウはいいやつだと思う。
虫の羽鳴りにしては重侘しい。不気味な音がする。尺八のようだ。
と思いながら自室の扉を開け、5日ぶりに兄の姿を目の当たりにした阿含は「嘘だろ」としか言葉がなかった。
本当に尺八だった。
兄は、虚無僧になっていた。
「授業であるんだよ」
と事もなげに雲水は語った。
嘘だろ。
本日、この後幾度となく阿含は嘘だろを連発することとなる。新龍寺を彼はまだ甘く見ていた。
芸術という括りの授業がある。美術か音楽の選択授業である。雲水は全くこだわりがなかったので先輩に勧められた方をするすると選んだ。提出課題がないのは確かに楽だが、人前で歌うやら演奏するやらの必要が多少なりとあって、選択のリスクはどっこいどっこいだったと言える。ひとまず後悔はない。ちなみに書道は必須である。
「来週の授業で、陀羅尼礼法か鹿の遠声を発表しないといけないんだ」
どちらも短く代表的な尺八の、曲というか吹奏見本というか、まあ作品だ。
「まじでか」
「マジでだ」
雲水は一尺八寸の竹の天辺に口を当てて頬を膨らませた。カワイイと評するのが躊躇われる、先言の通りにマジの雰囲気である。
音とは鼓膜の振動伝達であると、知識を体感に改めるような振動音。
「吹けてるじゃん」
「そうかなあ」
阿含のコメントを得てもなお、竹の縁から唇を離した兄は自信なさげである。
「貸してみー」
「ああ」
受け取った一尺八寸に、阿含は見真似で口を添える。雲水の所作を思い出しながら一吹き二吹きとする。音は出る。加減を覚える、音階に嵌める。一番上から一番下までを察してなぞって確かめる。リハーサルを脳内で幾度か繰り返せば納得できた。得心してから真面目に息を込めれば曲になるのだった。
雲水は、この時ばかりは全面に感心讃嘆と喜色を露わにした。
「すごいな、阿含!」
「なんでもねー」
と言いつつもぶおーぶおー重低音から高音へとたなびかす。
「お前代わりに試験受けてくれ」
「何ゆってんの」
「頭を丸めれば誰にもバレないから」
「マジで何ゆってんの」
兄の軽口は久方ぶりで、阿含はちょっぴり口元が緩む。
すごいなあ、おまえは。と兄が目を閉じて、ちょっとさっきの旋律をもう一度。などとねだってくるから尚更ヤニ下がりもしよう。
とっても平和な昼下がりのできごとでした。
「あ、阿含さん」
覚えのあるちょっと高めの声である。
「帰ってたんすか、めずらしー」
鬼がつくレベルではないらしい。
「あ゛ー、これからまた出るけどな。部活サボんなよ」
「こっちの台詞っすよー」
とか言えるのはコイツくらいのもんで、あとは竦み上がってる。視線を遣らずとも気配で判り、いい加減慣れろよと言いたくもなるが人から受ける畏怖は心地よくもあるもんだ。
「何しに帰ってたんすか」
「あ゛ーちょっとな」
ここで少しにやけてしまう自分はかわいいと思う。
「雲水に尺八仕込んでたンだよ」
途端、どさりと何かが崩れ落ちる音がした。振り返れば釜田のサンゾーが膝から崩れ落ちて口を両手で塞ぎ嗚咽をこらえている。
「い、いやあーーー!!」
次いで悲鳴がほとばしる。
「おま、っ、何てこ…!」
「よせゴクウ!お前まで…!!」
こちらに掴みかからんとする斎天のゴクウを八浄と河藤が羽交い締めにし、弥勒やら依目やらその他大勢のクラブメイト達は珍しくもこちらに目線で批難を剥き出しだ。
一人おろおろ事情がわからぬ様子で周囲と阿含を見かわしていた西蔵は、暗い影を表情に落として歯を食いしばった不動に手を掴まれて連れ去られ退散。何なの一年。先輩傷付くお。
そんな奴だとは思わなかったぜーーー!!
ゴクウの慟哭が木造築30年強の学生寮談話室(テレビ見れるとこ)に響き渡る。
な、なんなんだよー。
よくわからないままに、でもまあいっかと阿含は談話室を通過して夜遊びに赴いた。
2年の間に広まった誤解は、夕飯時に雲水が何事もなかった様子で音楽課題について語るうち、円満に解けた。
オスィマイ