「痛いの痛いの飛んでいけ」
先日の更新の時に、拍手の返事も更新いたしました。
本当に、拍手やメッセージ、本当に、ありがとうございます!
すごい嬉しいです、自家発電ばりばりなのですが、本当に気ままブログなのですが、嬉しいです…!!
返事不要のメッセージも、心の中で叫びながら読んでますあああありがとうございます!!
続きは短い阿雲?SSです。
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阿含は久々に喧嘩で負傷した。別段骨のある相手ではなかった。自分の慢心が招いた傷だ。左手の中指の背に、薄い線が3ミリ。痛いというより痒い。
宿を貸してくれたセックスフレンドは、阿含の機嫌の悪さを察して、ベッドに寄りつかない。
目を閉じた。
むかし幼かった頃、兄が怪我を治してくれたことがある。
「たいのたいの、とんれけ」
小さいもみじの手が阿含の膝に乗っていた。悪いものをこすり取ってぱっと放る、まじないの仕草をする。
「なおった?」
2歳手前くらいの年齢の記憶だ。赤ん坊の兄が回り切らない舌で言いながら、阿含の顔を覗き込む。
阿含は首を横に振った。再び猫のように小さい手が、阿含の膝にぴたりと乗る。
「たいのたいの、とんれけ」
ぱっぱと手を振る仕草をしてから、
「なおった?」
阿含は首を横に振った。
首を振るだけ、兄は繰り返し膝を撫ぜ続けてくれた。
「まだいたい?」と泣き出しそうな兄の顔に、阿含がほだされるまで。
「うっ」
自分の呻き声で目を覚ました。馴染みの無い天井に球状のライト。覚醒した頭が情報処理を開始して、眠りに落ちる前と記憶が繋がる。
阿含は絶望した。
「うう」
首を起こし、目の前に左手を翳す。忌々しい傷は痕も残さず消えている。
そこをぽりぽり掻いてから、阿含の頭と腕は再びベッドに沈んだ。
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了
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