「守護」
許せないものがある。兄の悲哀だ。
守りたいものがある。兄の安らかな眠りだ。
どうすればいい。優しくすれば傷付くのが兄だ。
今日も阿含は雲水の傍らで彼の眠りを見守る。健やかで安らかであることを見守る。
誰も愛せず誰も恨めぬ哀れな兄の眠りを守る。
閉じた瞼のその裏にある、瞳の色の美しさを知っている。
許せないものがある。兄の悲哀だ。
守りたいものがある。兄の安らかな眠りだ。
どうすればいい。優しくすれば傷付くのが兄だ。
今日も阿含は雲水の傍らで彼の眠りを見守る。健やかで安らかであることを見守る。
誰も愛せず誰も恨めぬ哀れな兄の眠りを守る。
閉じた瞼のその裏にある、瞳の色の美しさを知っている。
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