長距離移動中に勃発したヒルまも(+阿雲???)SSです。新幹線内で携帯でぽちぽち・・・。携帯便利だなあああ。
大学話です。
大学妄想まじで楽しいです、はあああ
ところでヒル魔を、三人称らしく蛭魔と書いたら、すごい違和感あったので、もうヒル魔で統一しました。
スタンガンを指の間に何個も挟んで峨王からまもりを庇ったかに見えたシーンがすごいかっこよくてさ・・・ときめいてさ・・・。
あーひるまも好きです。
ガード
「この面子でやってくからには、一つハッキリさせとかなきゃならねー事がある」
阿含がそう宣言したので、一休は隣に座る彼を振り仰いだ。
机の上に長い足を投げ出したポーズには、悪い意味で貫禄がある。しかしそれに怯む者はこの場にいない。ちなみにここは最京大学アメフト部クラブハウスです。
自分は慣れている。番場は動じない。金髪の悪魔は無視を決め込んでいるし、赤羽に至っては発言自体を聞いていない。ギターを抱えて自分の世界に籠っているみたい。姉崎まもりマネージャーだけが、一休と共にきょとんとした視線を向けてくれている。
「テメーと」
と顎でヒル魔を指し、
「キミは」
と目線でまもりを示して、
「付き合ってんの?」
阿含さん鬼ナイスァァアアア!!
内心で喝采を叫ぶ一休。
まもりの目は見開かれた。意外な事を聞いたリアクションである。
ヒル魔は眉間に皺を寄せ、手元のノートパソコンから隣に座るまもりに視線を流すと、
「だとよ」
丸投げた。
まもりは「ええと」と戸惑いつつヒル魔と視線を交わし、次いでその場を見渡す。注目を集めている事を理解して、
「ないない」
手振りを交えつつ否定した。
「よっしゃあぁぁあああ!!」
今度は声に出る一休。その頭を掴んで締め上げた阿含の目は、穏やかでない感じに笑っている。番場は呆れたみたく溜息をついてテキストに書き込みを再開し、赤羽は変わらずサングラス奥の瞳を閉じて内なる自分と声なく会話している。
ヒル魔は含んだ物のある阿含の表情を伺った後、パソコンに向かい直して怪しいブラインドタッチを再開した。
まもりも別段取り乱した様子もなく部費の帳簿記録に目を戻す。
一休の頭蓋骨はそろそろ砕けそうだ。
西日の真裏、影になった校舎裏は人気が無い。
「おい姉崎」
優しくない声に背後から呼び止められて、まもりは振り返った。
「ヒル魔くん」
ざしざし鋭く砂を蹴立てながら、あっという間に眼前に迫ったヒル魔が片手を差し出す。
「携帯を出せ」
「え?」
警戒する。が、この口調からして大人しく差し出さねば掏り取られるかもしれない。躊躇しつつも携帯を、おそるおそるジャージのポケットから取り出したところ、あっと驚く間も与えぬ素早さで抜き取られた。
「何するのよ、人の携帯を勝手に開けないで!」
一応非難せずにはいられないが、言っても無駄だという事もわかっているので姿勢だけである。この男のなす事にはそれなりに理由があることも今はわかっている。
ヒル魔はまもりの携帯を開けて素早くボタンに指を走らせた。フーセンガムを噛んでいるのをぷうと膨らませる。萎む。数秒である。ピンクゴールドの薄い機体は、くの字に開かれた状態のまま無造作に投げられた。
まもりは慌てて受け止める。
「投げないでよ!」
もう、と憤慨しつつ画面を確認する。アドレス帳に見慣れぬ名前。
「雲水?」
二文字である。
「って、金剛雲水さん?阿含くんの双子のお兄さん?」
高校時代に二度対戦経験ありで、現在もライバル校の主力選手である。名前と学年、ポジションや戦歴は記憶していた。
「糞ドレッドに何かされそーになったら、そこに連絡しろ」
「え……」
再び手中に目を落とす。あの阿含の双子の兄。よくは知らないが弟とは違って真面目で潔癖な印象がなんとなくある。頭脳明晰で冷酷無比とも。
しかしとにかく弟が色々強烈すぎて、記憶がその影に隠れるのだ。
「スタンガンとかじゃなくて?」
無意識に過激発言。こう非道徳的な言葉が、比喩とはいえ咄嗟に出るあたり、まもりもけっこう悪魔に毒されている。
「そっちのが効く」
「ふうん。ありがとう」
「自分の身は自分で守れよ」
「うん、わかってる」
拳を握る代わりに携帯を閉じる。ぱちんと気持ちよい音がする。
「ケッ」
ヒル魔はガムを吐き捨てて歩き出した。
まもりは慌ててポケットティッシュを取り出し、吐き捨てられたそれを拾う。もう、と頬を膨らませながら細長い影を追う。
丸めた塵を腰ポケットに無理矢理押し込まれ、ヒル魔は心底嫌そうな顔をした。
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話の続きももちろん頭にはあるの、妄想が止まらなかったから!甘くない別居設定阿雲だけど・・・でも距離を隔てて愛を育む?双子もいいじゃないですか。
雲水とヒル魔は有益な情報交換ができる同士で実力を認める者同士、同族嫌悪もちょっとありつつ同情し合いつつ、仲いいわけじゃないのにちょこちょこ連絡を取ってて「なんか最近あいつと接点多いな・・・」みたいな仲です。
二人だけで会ったことも1回以上はあるんじゃないかと思います。
そしてこれから雲水はまも姉ともわりと仲良くなるんだよ。
自分で言ってて自分がきもいです。
私も一休と付き合いたい。負けない!
別居設定、どんと来い!!
距離があるからこそ深まる愛はあるよ~vv
>「なんか最近あいつと接点多いな・・・」
なるほど、なるほど。信頼とまではいかないけれど、単なる情報源とも言い切れない、と。
いいですなぁ。同族嫌悪ありそう!!
仙洞田監督も似てるって言ってたもんね。
お互い「あれほどじゃない」とか思ってる?
ちょっと一線引いた人間関係というのも、ぐっときます。
雲水とまも姉にはぜひぜひ接近してほしい!
そしてヒルマと阿含をヤキモキさせてほしい!!
いろいろぐるぐる回りすぎているので、大人しく続きを待ちます。(全然待ってないくせに!)
なんて素敵な大学生活v
じゃ、じゃあ私、雲水と付き合うわ。一休譲る。
阿含に見事にプチッと潰されて、死に花咲かせてくるよ~!
ヒルマと阿含がやきもき!ちょ、超おいしい。でもこの4人でダブルデートは血を見そうです。ていうか阿含が団体行動をしている情景が想像しづらいです。でもいいなあハアハア。
雲水と付き合う…だと…
じゃあ自分が雲水と付き合うのと、
阿含が雲水のうなじの臭いを延々嗅ぎ続けていて「いい加減やめろ」「んー?」「抱き込むな」「構えよ」「…しょうがないな(嬉しげ」みたいなのを声が何とか聞こえるくらいの距離から眺めるのと
どっちがいいよ!!?(何ギレ)
叱られる阿含と仲良しまもり雲水を~~~っ。
携帯ポチポチでこんな話が作れるのか…天才めっ!!
ヒルマがちゃんと肯定しないからだよ~~~~。
そんなガード張るくらいなら、ちゃんと宣言してよっ。
そんなヒルマが好きだぁぁっっ!!(アレ?)
で、雲水とヒルマは仲良しですか?そこも大事です。(キッパリ)
そして、ここでも一休…(涙)
私でよかったら付き合ってください。バック走で逃げられそうだ。
ああ、また昇天させられたよ。興奮して眠れないよ~!